松本みどりネット通販大特集
落差 (角川文庫 緑 227-13) ![]() 価格: 819円 レビュー評価:4.5 レビュー数:2 教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。 密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係 |
美しい生き方が、ここにあります。 ![]() 価格: 3,990円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 月刊フーガの特集をまとめた、いわば、別冊フーガとでもいうのか、50人もの人物の記事があるものは、他に類をみない。それだけに圧巻だ。わたしは、この本を手にしたとき震えた。重さのせいでもあるのかもしれないが、本の放つ「オーラ」を感じたのだ。感動した。手にしただけで感動した本は、初めてだ。 わたしはフーガを購読しているが、特集されたような人物らの生き方を羨んでいた。「こんな生き方ができていれば、今、こんなんじゃなかったのに」とか、「努力しても報われなかった」とか、ひがんでもいた。それでもその生き方自体、嫌いではないので改めて読み返して見ようと、この「美しい生き方、ここにあ |
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エンバー―失われた光の物語 (集英社の海外ファンタジー) ![]() 価格: 1,680円 レビュー評価:4.0 レビュー数:2 SFの要素を織り込んだファンタジーというところだろうか。 最初のあたりで、「エンバー」が何処に存在する都市なのか、想像がつく。 冒険をするのが少年と少女の二人だというところや、穴あきの指示書などは、よくある設定だと思うが、彼らの置かれている状況や社会の仕組みなどは楽しく読めた。 ただ、この世界が、もしかすると自分たちの未来にも起こりうるかもしれないことだと警告を発しているような気がするので、星4つ。 |
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混声の森 下 角川文庫 緑 227-33 ![]() 価格: 571円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 主人公はとある女子学校の副理事。叩き上げでその地位に登りつめた主人公は、最後に理事長の座を奪うべく、冷静巧みな罠を理事長に仕掛け、スキャンダルをものにする。 しかし、その一方で主人公の女に対する欲と家庭環境の悪さが原因で、大変な事体へと・・・。 主人公の危機に直面している背景がとてもうまく書かれており、大変面白い作品である。 |